
令和8年4月22日に開催された理事会にて、理事長(二期目)として再任されました武冨です。再任にあたりまして、会員の皆様にご挨拶申し上げます。
一期目の2年間は「外科医を元気に、国民に安心を」をスローガンとし、若手医師の外科離れを最大の課題ととらえ、皆様のご協力をいただきながら様々な活動を行ってまいりました。具体的には、外科医不足の現状を厚生労働省や文部科学省、日本医師会などに働きかけるとともに、他の外科系学会と連携してマスメディア等を通じて外科医不足対策の必要性を訴えてまいりました。また、外科の魅力をあらゆる年代層に伝えるため創設したFuture Surgeons Club事業として、小中高生向け体験型イベント「オペスル」の開催や日本外科学会定期学術集会への全国82大学医学部生の招待を行いました。オペスルには1000名以上の小中高生が集まり嬉々として外科手技を体験し、また300名を超える医学部生が日本外科学会定期学術集会々場に集い発表、議論する姿は学術集会を大いに盛り上げてくれました。また、専門医制度や教育制度の充実を図るとともに、女性外科医やシニア外科医の活躍を目指したダイバーシティ推進活動や学会では初めてといわれるブランディング活動にも力を入れてまいりました。
これらの方策も手伝ってか、外科医不足という課題は社会的にも認知され、令和7年6月に内閣府が発出した骨太の方針2025において「減少傾向にある外科医師の支援」が盛り込まれました。また、令和8年度の診療報酬改定においては、外科医に直接手当を支給するというこれまでになかった画期的な加算案が出され、また2026年度の外科専攻医数は前年度に比べ134名増の997名となるなど、外科にとって少しずつ追い風となってきています。ぜひ、この時機を逃さず、若手医師および現役外科医師にとって、より魅力的で働きやすい外科医療体制を構築し、継続可能な外科医療を再興する必要があると考えております。
そのためにも池田徳彦前理事長をはじめ歴代理事長、理事会、会員のみなさまが歩んでこられた伝統や強みを引き継ぎ、6サブスペシャルティ領域(消化器外科、心臓血管外科、呼吸器外科、小児外科、乳腺外科、内分泌外科)学会や他の基盤学会と緊密な連携をとりつつ、すべての世代の外科医が働きやすく学びやすい環境を作っていきたいと考えております。
外科医が元気でなければ国民は安心して暮らせません。2026-27年の活動スローガンを「外科医をもっと元気に!国民に安心を」とさせていただきました。会員をもっと元気にすることで、さらに魅力溢れる日本外科学会を構築し、国民に安全安心な医療を届けていけるよう努力してまいりますので、会員の皆様におかれましてはどうかご協力の程よろしくお願い申し上げます。
(日本外科学会雑誌第127巻第4号(2026年)より転載)
理事長紹介
氏名:武冨 紹信(たけとみ あきのぶ)
所属:北海道大学大学院消化器外科学I(教授)
専門分野:消化器外科,肝胆膵外科,肝臓移植外科
略歴:
平成2年 九州大学医学部卒業
平成2年 九州大学第2外科入局
平成10年 米国 ユタ大学ハンツマン癌研究所留学
平成15年 九州大学大学院消化器・総合外科学講師
平成23年 北海道大学大学院消化器外科学I教授
会員歴:
平成2年9月29日~ 入会
平成24年2月16日~ 代議員選任
令和2年4月15日~ 理事選任
(定款委員長、財務委員長、選挙管理・選挙制度検討委員長、英文誌編集副委員長、コロナウイルス対策副委員長、将来計画副委員長などを歴任)
令和4年4月14日~ 副理事長選任
令和6年4月17日~ 理事長選任



