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 要望書(外科系基本領域パッケージ)
 
令和2年1月30日
 
厚生労働省医政局長 吉田 学 殿
 
公益社団法人 日本整形外科学会
理事長 松本守雄
一般社団法人 日本外科学会
理事長 森 正樹
一般社団法人 日本泌尿器科学会
理事長 大家基嗣
一般社団法人 日本クリティカルケア看護学会
代表理事 中村美鈴
 
要 望 書
 
 日頃より、日本整形外科学会の活動に、ご理解ご協力を賜り感謝申し上げます。
 昨今、厚生労働省におかれましては「医師の働き方改革」についての検討会等で議論が進められていると存じます。2019年7月10日には日本整形外科学会に「タスクシフティング」についてプレゼンテーションの場を与えてくださいまして感謝申し上げます。
 その際、日本整形外科学会から10項目の提案をさせていただいた中で、「病棟・周術期の創傷処置」を看護師に移管することについて「特定行為のパッケージ化をすれば運動器周術期に特化した看護師が養成できる」との提案をさせていただきました。その後学会内の男女共同参画・働き方改革委員会で議論し、運動器周術期の特定行為をパッケージ化しましたので日本整形外科学会として別添のとおり提案させていただきます。
 しかしながら、今回作成したパッケージは運動器の周術期のみならず、多くの外科系診療科にも共通して使える基本的な特定行為が組み合わされており、外科系基本領域パッケージとして7区分7行為を選定しました。いずれにしましても、それにより「単一診療科に特化したパッケージだと、そのパッケージ研修を修了した看護師を配置換えさせられない」という看護の管理側と現場側で一致した問題点を解消することができ、整形外科のみならず他の外科系診療科でも使える、という大きなメリットがこのパッケージにはあります。その結果として、特定行為研修修了者の数が伸び悩んでいる中、整形外科だけでなく他の外科系診療科にも有益であり、多くの患者の苦痛・苦悩の緩和に寄り添った行為を提供すること ができる、と確信しております。
 
 外科系診療科では手術療法が中心の診療体制になりますが、医師不足から手術中は病棟からの連絡にも対応できず、看護師は医師の手術終了を待って次の処置を行わなければならないという問題を多くの現場で抱えています。この問題に対して、先述の「外科系基本領域パッケージ」を活用し、患者の最も身近にいる看護師が、特定行為を実施することが可能になれば、医師を待たずに、病状の範囲内かどうかを判断し特定行為を実施することで、治療やケアの遅延を防止でき、周術期に不安定な呼吸循環動態の悪化・重篤化を未然に防ぐことにつながると考えます。また看護師が、患者の状況に応じてドレーンやカテーテルを早期に抜去することにより、拘束感を緩和し早期回復を促すことにつながります。また、ドレーン等について本人の状態にそぐわないタイミングでの抜去を予防することができ、患者の辛い症状や苦痛に対して寄り添い、その苦痛・苦悩の緩和に寄与することが大いに可能となります。
 
 つきましては、日本整形外科学会としましては、この看護師特定行為研修「外科系基本領域パッケージ」を、日本外科学会、日本泌尿器科学会、日本クリティカルケア看護学会との連名で、要望として提出させていただきます。ご検討のほど、何卒よろしくお願い致します。