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 外科医の労働時間短縮のための制度創設の要望
平成30年8月31日
 
厚生労働大臣
加藤 勝信 殿
 
一般社団法人日本外科学会
理事長 森正樹
外科医労働環境改善委員会
委員長 馬場秀夫
 
外科医の労働時間短縮のための制度創設の要望
 
 厚生労働省において「医師の働き方改革に関する検討会」の議論が進められていますが、日本外科学会としても外科医の働き方改革は急務と考えており、「外科医労働環境委改善委員会」で対策などに取り組んでおります。外科医は、他の診療科の医師と比較しても、労働時間が極めて長く、本学会の調査でも、週60時間以上労働している医師の割合は70%を超えており、労働時間短縮は急務ですが、外科医等が手術等の技術を維持するためには一定の症例数の確保等が必要です。
 
 現在の外科医は、書類作成、病棟業務、外来、救急対応等、手術以外の業務も多く、必要な手術症例数を確保しつつ、労働時間を短縮するためには多くの課題があります。一方、諸外国においては、書類作成にはじまり、手術後の病棟管理業務、術中の補助等の一連の業務も含めて、チーム医療により他の医療職種が担っており、外科医が手術等に集中し、十分な症例数を確保しつつ、労働時間を短縮できる環境があります。
 
 医師の働き方改革に関する検討会における「医師の労働時間短縮のための緊急的な取組」においては、書類作成や静脈注射等の業務を原則、医師以外の職種が分担して実施することに加え、特定行為研修を修了した看護師の有効活用が掲げられており、その活用も期待されるところですが、外科医の業務のうち多くの時間を占める手術後の病棟管理業務といった業務を、安心して、包括的にタスク・シフティングするためには、現在の特定行為研修制度は、個別の行為ごとにしか業務を担うことができないものであり、研修終了者も1000名にも満たないような状況です。
 
 このような状況を踏まえれば、外科医の働き方改革を進めていくために、十分な医学的臨床能力を有していることが担保され、手術後の病棟管理業務、術中の補助等を担うことができる医療職種が速やかに充実していくことが必要です。日本外科学会としては、諸外国のように、外科医の技術の維持と働き方改革を両立できる新たな制度創設を要望します。
 
<鈴木俊彦厚生労働事務次官へ提出>
木原稔財務副大臣へ提出
 
<吉田学医政局長へ提出>
今枝宗一郎財務大臣政務官へ提出