TOP > その他の情報 > お知らせ > 要望書(初期臨床研修の見直しについて:平成25年8月22日提出)
 要望書(初期臨床研修の見直しについて:平成25年8月22日提出)
平成25年8月22日
 
医道審議会医師分科会医師臨床研修部会
委員長 桐野 高明 殿
厚生労働省医政局医事課
医師臨床研修推進室長 田村 真一 殿
 
一般社団法人日本外科学会
理事長 國土 典宏
初期臨床研修制度検討ワーキンググループ委員長 坂井 義治
 
要望書
 
 貴部会にてご検討されております初期臨床研修改革案を拝読させて頂き、改めて日本外科学会より初期臨床研修における外科研修の必修化を強く要望致します。
 
 診療は「診断」と「治療」で構成され、内科研修の目的は診断と主に薬物治療を、外科研修は診断と外科治療を習得することと考えます。外科研修を選択しないことは治療学の根幹のひとつである外科治療に関与し、これを習得する期間を持たないことを意味します。救急科や麻酔科研修で外科研修を代用できるとの意見もありますが、日常臨床で頻繁に遭遇する小外傷、局所感染症や内因性救急(急性腹症、術後晩期合併症など)は、救急科でのトリアージや担当診療科への直接受診により、外科が診療を担当することが多く、外科研修でしかこのような疾患を経験することはできません。初期研修の基本理念である「一般的な診療において頻繁に関わる負傷又は疾病に適切に対応できるよう、プライマリ・ケアの基本的な診療能力(態度・技能・知識)を身につける」ことは外科研修なくして到達することは不可能と考えます。
 本邦におきましても近い将来、海外でのGeneral practitionerに相当する「総合診療専門医」が創設される予定であると聞いております。Internshipが消滅しストレート研修を採用している米国やドイツでも、General practitionerになるためには卒後研修の2年ないし4年の間に外科研修は必須となっています。また全員に2年間のfoundation programが課せられている英国や、1年間のinternshipが義務づけられている韓国でも外科研修は必修です。このように海外におきましては、総合臨床研修の中で外科研修は内科研修と同様に重要視されています。
 第95回国立大学医学部長会議で提示された厚生労働省医政局資料中の臨床研修者アンケートによれば、平成23年、24年の臨床研修医はほぼ3ヶ月間の外科研修を受けていることが分かります。教育病院ならびに研修医自身も外科研修の必要性を感じている証拠とも考えられます。
 
 以上のように初期研修の理念を実現するための外科研修の必要性や、海外ならびに国内の卒後研修の実情を考慮し、日本外科学会は初期研修における外科研修の必修化を強く要望致します。貴部会におきまして再度ご検討頂きますよう宜しくお願い申し上げます。