近年の外科治療技術の高度化および患者の重症化に伴い,外科医が果たすべき役割は大幅に拡大しております.外科医の不足は従来から指摘されており,現場の外科医の窮状はますます顕著となっております.外科医とともに周術期管理を協働する,医師と看護師の中間レベルの非医師高度診療師であるnurse practitioner(NP),およびphysician assistant(PA)の養成は喫緊の課題であります.
今回われわれは,医行為に関する具体的な業務内容を検討し,一部の医行為について特定の教育を受けた非医師が医師の指導の下に実施可能とすること,およびそれに係る法整備について要望致します.
医師および非医師の協働体制は,各医療職の専門知識・技術の向上を背景に,医療サービスの質向上を目的として,国民のご要望とご理解に沿う形で柔軟に変化させることが妥当であります.今後,外科医の業務を絶対的医行為に極力限定し,その専門的技術を遺憾なく発揮できる環境を整備すべきと考えます.それに当たっては,外科関連学会を軸とした専門医制度の充実,および医療機関の機能分担を推進することと同時に,これまで医師が中心に行ってきた一部の相対的医行為を非医師に委譲することが不可欠であります.さらに,それに必要な人材育成のための教育システムの構築も肝要であると考えます.
外科関連学会は,とくに周術期の医行為について別紙表のようにA. 絶対的医行為,B. 条件付相対的医行為,C. 相対的医行為の3群に分類しました.このうちBは従来から医師が施行しているものの,特定の教育を受けた非医師が行うことは十分に可能であると考えます.なお,相対的医行為の非医師への委譲に当たっては,教育およびその評価システムの構築を目的として,非医師高度診療師評価認定機構(仮名)の設立が重要と考えます. |