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 理事長挨拶
理事長顔写真
 
 
 この度、11月22日の理事会において、第4代理事長を拝命しました。通常、理事長は4月の学術集会会期中に新たな体制となった理事会で選任されるのですが、今回は前任の渡邉聡明先生が9月29日に任期途中でご逝去されたために、異例の時期となりました。渡邉先生には理事長として取り組みたい事項が多々あったことと思いますが、本当に残念です。あらためて先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます
 
 さて、日本外科学会は100年以上の長い歴史を有し、約40,000名の会員を擁しています。順調であった新入会者数は臨床研修制度の変更とともに大きく減少し、ここ数年は800-900名程度で推移しています。全体の会員数は横ばいであるものの、39歳以下の割合は年ごとに漸減し、50歳以上が漸増しています。これにより外科医の高齢化が目立つようになってきました。また外科医を含む医師の地域偏在も大きな社会問題として取り上げられるようになりました。このような背景を踏まえて、私は以下のことに重点的に取り組みたいと思います。
 
 
 
1)初期研修における外科必修化の復活
 全ての初期研修医が外科学に触れることにより、外科学の重要性を理解する機会を持ち、若い医師が外科に進むきっかけとする。
 
2)外科医の地域偏在と適正数の調査:専門医制度の評価
 外科医の地域偏在や不足の実態を調査し、偏在や不足が有る場合の対策案を示す。これらは専門医制度の評価とも連携して行う。
 
3)外科医の働き方改革
 外科医の長時間勤務を減らすために、具体的にどうするかを呈示する。PA,NPの導入や施設の集約化の必要性などについても議論を深める。
 
4)女性外科医が益々活躍できる医療体制作りのサポート
 外科医の中で女性医師の役割はますます増加する。女性医師の力を十分に発揮できるようにするには、具体的に何をするべきか、まとめたい。
 
5)外科専門医のインセンティブについての議論:NCDの利活用
 外科学会を基盤とする2階と3階建ての学会専門医の手術に対するインセンティブ獲得を目指す。NCDを活用し、インセンティブ算出にも応用する。財源も議論する。
 
6)訴訟への対応
 通常の医療行為が萎縮しないようにする仕組みが必要。 医薬品副作用被害救済制度、産科医療補償制度のように、「外科治療時の無過失補償制度」を提言する。
 
7)学術集会の在り方、二階建て部分・三階建て部分との話し合い
 テーマが重複しないように、棲み分けをどうするか?若い外科医が参加して良かったと思える学術集会にするには、どのような改革が必要か明らかにする。
 
8)各種の学会と研究会の発展的改組
 学会が多すぎるという意見はしばしば耳にするが、このままで良いか、議論が必要。外科学の裾野を広げるために衰退気味の外科総論に関する学会への支援も必要か。
 
9)Surgery TodayのIF強化と国際化の推進
 日本外科学会を国際的に強くするには、英語化が必須である。Surgery TodayのIFを5以上にする。海外交流を勧め、本学会の国際的地位向上に努める。
 
10)財政の健全化
 綜合的に観ると毎年7000万円以上の赤字財政が続いている。この立て直しは急務であり、具体策を早急に提示する。また、学会として収益事業が可能かも調べる。
 
 以上のような点に具体的に取り組んでいく所存です。もちろん容易な道のりではありませんが、理事会の構成員、代議員、学会員の英知を結集して、より良い日本外科学会に育っていくように、全力を尽くしたいと思います。ご指導とご支援、そしてご意見をいただければ幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 
 
 
理事長紹介
 氏 名
森 正樹(もり まさき)
 所 属
大阪大学大学院医学系研究科消化器外科学(教授)
 専門分野
下部消化管悪性疾患、良性疾患の外科治療など
 略歴
  昭和55年
九州大学医学部卒業
  昭和55年
九州大学医学部第二外科入局
  昭和61年
九州大学医学系大学院修了
  平成3年
アメリカ合衆国ハーバード大学留学
  平成5年
九州大学医学部第二外科講師
  平成6年
九州大学生体防御医学研究所助教授
  平成10年
九州大学生体防御医学研究所教授
  平成20年
大阪大学大学院医学系研究科教授
 会員歴
  昭和56年9月26日~
入会
  平成10年2月14日~
評議員(代議員)選任
  平成26年4月2日~
理事選任
(専門医制度副委員長、NCD連絡委員長、将来計画委員長などを歴任)
  平成29年11月22日~
理事長選任